呪術廻戦の63話にて「共振」というワードに関して、意味深な会話をしている場面があります。
伏黒が釘崎に、「共振については虎杖に言うな」と言って釘崎が了承しているシーン。
そして、虎杖が宿儺から「お前がいるから人が死ぬ」と言われて、「それ、伏黒に言うなよ」と返すシーン。
虎杖と伏黒がお互いに「共振」についての話を隠すようにしていることが分かります。
この会話には一体どのような意味しているのでしょうか。
以下から解説していきます。
呪術廻戦 「共振(きょうしん)」とは?
まず「共振」という単語が持つ意味についてです。
辞書を見ると、以下のように定義されています。
振動する物体が、外部の振動と同期して更に大きく振動すること。
主に物理とか科学とかで使われる用語っぽいですが、これを今回の呪術廻戦の話に置き換えると、
「虎杖が宿儺の指を一本食べて受肉(呪力を解放)したことで、他の宿儺の指も合わせて呪力を開放した」
ということですね。
「他の宿儺の指」は、すでに呪霊によって取り込まれているものもあり、取り込んでいた呪霊は「共振」の影響によって高い呪力を得ることができたようです。
八十八橋の特級呪霊は、すでに宿儺の指を取り込んでいましたが、以前に呪った人間を殺すまではしていませんでした。
呪った人間をずっと殺していなかったことに理由はないようですが、この「共振」をきっかけとして、呪った人間が次々と殺されるようになってしまいました。
呪ってから殺すまでの間に時間差があったのはこうゆう理由だったんですね。
虎杖と伏黒が共振の話を隠したのは、自責の念を抱かせないため
虎杖と伏黒はともに、呪術師として「人を助ける」という考えをベースに持っています。
ですが以前、少年院にいた人間を助けようとした際に、虎杖と伏黒がつかみ合って口論になりました。
そのやりとりは以下です。
伏黒:お前は大勢の人間を助け、正しい死に導くことに拘っている。だが自分が助けた人間が将来人を殺したらどうする。
虎杖:じゃあなんで俺は助けたんだよ!!
伏黒は少年院にいた岡崎が、二度目の無免許運転で女児を跳ねている人間だったことで、最初から助けようという気持ちをあまり持っていませんでした。
しかし、人を殺す可能性を持っている「宿儺の器」である虎杖に対しては、私情で「死なせたくない」と言っています。
(善人である虎杖が死ぬところは見たくない、という理由ですね。)
このときの二人の会話から、虎杖と伏黒の呪術師としての信条が分かります。
伏黒:善人は助けたいが悪人は助けたくない(悪人は将来人を殺す可能性があるため)
「共振」というのは、「虎杖が宿儺の指を食べて宿儺が受肉したから」発生したことになります。
つまり、虎杖が指を食べなければ、この八十八橋での殺人が起こらなかったとも言えます。
(一応そのあと伏黒から、八十八橋の殺人はいずれ発生していたもので、受肉によってそれが早まっただけ、というフォローはありましたが。)
「たくさんの人を救いたい」と考えている虎杖からすれば、「自分のせいで人が死ぬ」という自分の信条と真逆のことが起きるのは、非常にショックで耐え難いことだと思います。
共振のことを虎杖が知れば「自分のせいで人が死んでしまった」という自責の念を抱えてしまう、と考えた伏黒は釘崎に相談し、虎杖には伝えないように配慮したんですね。
ところが別場面にて、宿儺が虎杖に共振の話を持ち出し「お前がいるせいで人が死んだ」と言ってしまいます。
(悪意に満ち足りていますよね。。。)
宿儺から「共振」について教えられ、
共振のことを伏黒が知れば「自分が助けた人間(虎杖)によって人が死ぬ」という自責の念を抱えてしまう、と考えた虎杖は、伏黒には言わないように宿儺に口止めしたんですね。
伏黒も虎杖も、互いが自責の念を持たないように配慮するための会話だった、というのがこの「共振」についての真意だったことになります。
二人とも、「気遣いができるめっちゃ良いやつら」だということが分かるワンシーンですね!!
(もちろん伏黒の話を聞いて「レディの気遣いなめんな」と言っていた野薔薇兄貴も同様に男前です!)
まとめ
「共振」についての意味深な会話の真意について解説しました。
まとめると、
- 「共振」というのは、「宿儺の受肉(呪力を解放)により、他の宿儺の指も呪力を開放した」こと
- 虎杖と伏黒が「共振」の話を隠そうとしたのは、お互いが持つ信条を傷つけてしまわないように配慮したがゆえの行動だった。
という感じですね!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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