「無能なナナ」に登場する主人公ナナのライバル的ポジションにあたる「小野寺キョウヤ」
クールなイケメンキャラで、とても頭が良く推理で度々ナナを追い詰めています。
彼の能力は「不老不死」ということは明らかになっていますが、その能力の代償までははっきりと判明していません。
彼の能力の代償は何なのか、物語の描写から考えてみたいと思います。
(以下、6巻までのネタバレを含みますので、ご注意ください。)
小野寺キョウヤの不老不死の代償
これは小野寺キョウヤ、不老不死の(成り行きの)探偵、犯人捜しに命をかけるほどの情熱はない(公式)、頭がキレる、妹がいる、演歌とアイドルソングが好き、これは資料 pic.twitter.com/5D4q1ROxQx
— kynn (@yks_ks1010) July 18, 2019
不老不死の能力の代償について、以下から記載していきます。
記憶の忘却
いきなり結論になりますが、はっきりと物語の中では明記されていないものの、描写からほぼ
「記憶の忘却」で確定と言って良いと思います。
その理由について、実際の描写とともに説明します。
理由①:キョウヤは日記帳を常用している
39話、キョウヤが本土へ戻る支度のため、友達である空野フウコとともに自室で荷物の整理を行っているシーンがあります。
空野フウコが棚に大量のノートを発見し、ダンボールにいれて良いかをキョウヤに確認します。
キョウヤは「肌身離せないから直接持っていく」とそれを拒否します。
キョウヤのそばにノートを置いたフウコは、ノートのタイトルが「○月✕日~」になっていることに気づき、フウコが「日記帳か?」と尋ねます。
それを聞いたキョウヤは急に険しい顔になり、汗をかきながら黙り込んでしまいました。
その後、「フウカには話しておいた方がいいだろう」と判断したキョウヤは不老不死の能力の代償についてフウカに話し始めました。
(当然ですが、フウカに話しているシーンは読者的にはカットされています。)
上記の話の流れから考えると、この日記帳が「能力の代償」に関連していることは明らかです。
まず間違いなく、「記憶の忘却が起こった際、日記帳を見て思い出すため」でしょう。
ちなみに「記憶の忘却」が発生するタイミングや、条件はまだ全くわかりませんが、「不老不死」という能力が常時発動するものなので、代償も常時発動するものだと考えるのが自然だと思います。
少しづつ、徐々に記憶が曖昧になっていく感じだと考えると、ゾッとしますね。
(不老不死という強力な能力に相応のデメリットだと思います。)
理由②:不自然に聞き返す描写が多い
非常に頭の回転が早いキョウヤですが、度々、特に難しくもない話を振られたときに不自然に聞き返す描写が見られます。
36話
36話で生徒全員で海に遊びに行っているシーン
近日中に生徒全員が本土に戻されそうになっている状況でナナから
「妹さんを捜しに島にやってきたのでは?」
と尋ねられたキョウヤは「半ページ分を使った大ゴマ」で驚いた表情を見せ、その後、
意味深に「・・・・」というセリフを残しています。
キョウヤはそもそも「妹を捜す」ことを目的に本土から島までやってきました。
そんなとても重要な目的を、改めてナナから尋ねられたときのリアクションとしては不自然です。
能力の代償で忘れかけていた「妹を捜す」という目的を、ナナに尋ねられたことで思い出した。
ということであれば、不自然に見えたこのシーンも納得がいきます。
39話
続いて39話、キョウヤが空野フウコとともに荷物の整理を行っているシーン
フウコが最初の犠牲者である「中島ナナオ」の話を出した際、キョウヤは「中島?」と聞き返しています。
直後、「ああ..」と思い出したようですが、
「そうだな..柊と仲良くしていたな」「そしていなくなった」
と独り言をつぶやいています。
最初の犠牲者である中島が失踪した際に、深く調査を行っていたキョウヤが、このようにどこか他人事のようなセリフをつぶやくのは不自然です。
こちらも記憶が曖昧になっていたところを、思い出しながら喋っていたシーンと考えると、納得できます。
小野寺キョウヤの能力・強さ
能力の代償として、ほぼ間違いなく「記憶の忘却」というデメリットを抱えている小野寺キョウヤ。
ですが、それを引き換えにしても「不老不死」という能力は強すぎると思っています。
だって、死なないんですから!
「人類の敵」である生徒を殺そうとしているナナからすれば「天敵」としか言いようがないです。
私は最初、小野寺キョウヤの能力の代償は、弱点というか、「唯一死ぬ方法」とかそんな感じだと思っていました。
(「死なない」ってことが分かっていたら、読者としては緊張感とか全く感じないですし)
能力の代償が「記憶の忘却」ということであれば、「小野寺キョウヤは作品の終わりまで死なない」ということが確定してしまっているわけですね。
物語の最後まで、キョウヤはライバルキャラとしてナナの前に立ちふさがるのでしょう。
また、小野寺キョウヤにはもう一つ「頭の良さ」という武器があります。
(作中の描写としては、もはやこれ自体が能力では?と言ってもいい程に、ずば抜けています。)
作中のナナとキョウヤの推理対決はこの作品の見どころの一つですが、基本的にナナが追い詰められ、ギリギリで追求を逃れる描写が多いです。(ナナが犯人である以上、仕方がないのですが。)
ナナからすれば、今後自分が優位に立ち回るために、非常に面倒な相手である小野寺キョウヤは真っ先に始末したいはずです。
でも、不老不死なので殺すことができない!
「不老不死」「頭の良さ」を合わせ持つ小野寺キョウヤは、作中でも最強を争うキャラと言えるかもしれません。
(対抗馬はおそらく「橘ジン」でしょうね。。。)
まとめ
小野寺キョウヤの能力の代償について考察しました。
まとめると、
- 小野寺キョウヤの能力の代償は「記憶の忘却」(が濃厚)
- 「記憶の忘却」が発生するタイミングや条件はまだ不明
- 小野寺キョウヤは「不老不死」「頭の良さ」を合わせ持つ作中でも最強候補のキャラ
という感じですね。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!